Dec.20.2016|LOCATION PHOTO
PHOTO : TODA
京都の三大名産お漬け物のひとつ『すぐき漬け』
その歴史は400年も前から続くそうです。
伝統のごちそうを作り続けて4代目、
京都上賀茂の森益農園さんにおじゃましてきました!
こちら4代目の森田早映子さんと3代目のお母様の鈴子さん。
新鮮とれたての大根を持って、ステキな笑顔ですね ♪
ちなみに初代は森田益次郎さん。名字と名前の頭をとって森益農園さん。
すぐきは、京都市北区上賀茂に伝承する在来のかぶの一種だそうです。
大根とかぶのあいのこみたいな野菜です。
収穫された大量のすぐき、あたりは甘〜くほのかにすっぱい香りで満たされています。
まずは面取りという皮むき作業から始まります。
忙しいこの時期は親戚のかたににもお手伝いにきてもらってます。
切り込みナイフと面取りをくっつけた手作りの道具。
面取り後のみずみずしい、すぐき。
美しいですね〜
ご近所からお手伝いに来ていただいているのこの道ウン十年のベテランお姉様 ♪
お次は荒漬け作業。
直径なんと120cm以上ある大樽に、一晩しんなりと塩漬けにします。
翌日は、本漬けをします。
荒漬けしたすぐきを水でよく洗い、小さな樽に “まわし漬け” していきます。
お塩のみ。たっぷりと。
しっかり蓋をしたら天秤場へ。
樽につめられたすぐきは、30kg~40kgの重石で天秤がけされます。
機械でプレスするところもあるようですが、
昔ながらのこの方法でやった方が味が均一になるそうです。不思議ですね。
出てきた水分は捨て、上にすぐきを足し、またプレスします。
1週間したら、次は発酵作業です。
30度〜40度に温度管理されたされた室に移動し7日間程度、じっくりと寝かせて発酵させます。
1週間後、室から出したばかりの樽。
なんとも芳香なこくのある香りです!
2、3日樽のまま熱を冷ましたら完成です。
こちらが、いただいたすぐき。
こぶりのものだそうで、可愛いらしい…!
そのまま切り分けても、とっても美味しいのですが
教えていただいたレシピ「細かく刻んで納豆にまぜまぜ」と「チーズたっぷり刻みすぐきピザ」がオススメです♪
ピザ、ど〜〜〜ん!!
ホームパーティを開いたときに、早映子さんに作っていただきました♡
他のお漬け物にはない、なんともまろやかな酸味とコクがチーズとベストマッチ。
お酒のおつまみに最高ですな。
すぐき漬けは京都上賀茂でのみで作られています。
400年前の桃山時代、上賀茂神社の社家の一人が
加茂川の河原で見つけた蕪に似た珍しい植物を持ち帰り、植え始めたのが始まりという説や、
京都御所から種子を賜り、植えたのが始まりだという説などが有ります。
最初は社家の屋敷内でのみ作られていましたが、江戸時代末期頃からは一般の農家でも作られるようになりました。
しかし、門外不出とされ、主に贈答品として珍重されていました。
明治維新以降にようやく一般にも販売され現在に至っています。
まろやかな「すっぱさ」を持ち「酢茎(すぐき)」と称されたのが由来だと言われています。
すぐき漬けは、塩以外の調味料をいっさい使わず乳酸発酵させた植物性乳酸菌「ラブレ菌」を含む日本唯一の自然漬物です。
また、同じ上賀茂でも地域によって湿度や環境の差があり、漬けるのにに使用する樽やわらといったものに
その生産者の家の独自の菌があり、仕上がりの味も違うそうです。
繊細な発酵というあたりは日本酒と一緒ですね。
森益農園さんのすぐき漬けは愛情たっぷり。
伝統のすぐき漬け、おいしくて力強いお野菜。
みんなの笑顔のもとですね!!
素晴らしい食を勉強させていただき、どうもありがとうございました ♪
t o d a // o i w a i